旅狼~たびろう~の雑記ブログ

自称多趣味な旅好き狼が書く雑記ブログ。

青い鳥

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みなさんこんにちは!

今回ご紹介する本はメーテルリンク青い鳥です!

 

日本ではあまり聞き馴染みのない作品かもしれませんが、世界中で読まれている非常に有名な作品です。

 

日本では子供向けに"童話"という形で取り上げられていることが多いかもしれません。

 

子供に読み聞かせたい作品という点ではとても人気ですね!

 

ということで、今回はそんなメーテルリンクの『青い鳥』を取り上げていきます。

 

 
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作品概要 

題名:青い鳥(フランス語:L'Oiseau bleu)

作者:メーテルリンク

出版:新潮文庫

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感想

6つの評価

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*1

 

あらすじ

とある木こりの家に住む男の子チルチルと妹のミチル。

この2人が『青い鳥』の主人公です。

 

お祭りの日の夜、家の窓から外を眺めていた2人の元に、突然"妖女"がやってきます。

妖女は自分の娘を助けるために、チルチルとミチルの2人に「青い鳥」を探すよう願い、そのかわりに青い帽子をチルチルに渡します。

そして、青い帽子についているダイヤモンドを回すことで、モノや動物の"精"が生きる世界へとその場が変わり、チルチルとミチルは擬人化されたイヌやネコ、光に火や水、砂糖、牛乳などの精たちとともに、「青い鳥」を探す旅へ出ます。

 

そして、チルチルとミチルは様々な国を訪れることで次第に世界の本質を見つけていく、という物語です。

 

 

作品の特徴

1つ取り上げておきたいこの作品の特徴としては、「"劇の台本"の形で書かれている」ということです。

実際に見てみるとこんな感じ。

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「第◯章」ではなく「第◯幕」と書かれていたのも印象的でした。

冒頭に場面の紹介があり、そのあとはこの写真のように会話のみ。

()で補足の説明があるのも、なんとも台本っぽいですよね!

 

この劇台本型、一見会話だけで読みやすいと思いきや初めて読んでみるとむしろ読みにくいんです!

ですがこれ、きっと慣れの問題。

慣れさえすれば本当に劇が執り行われているかのように頭の中で話が進んでいきますので、この形でも読めるようになる!と思います。笑

(「6つの評価」で「読みやすさ」を"4"にしたのはここが理由です。)

 

劇台本の形の本は「シェイクスピア」の作品が代表例ですので、シェイクスピアの作品を何か読んだことがある方は問題ないですが、初めて読む方は慣れるまでは頑張ってくださいね!

 

 

👈シェイクスピア作品で一番好きなのは『タイタス・アンドロニカス』です。四大悲劇にも劣らないほどの"ドロドロ"血みどろの作品。笑
こういう"人の業"のようなところを生々しく描いているのがシェイクスピアの魅力だと思いますね!

 

 

 

 

  

 

作品から感じたこと

では次に、僕が感じたことや僕の作品についての解釈をご紹介していきます!

 

青い帽子

まず最初のポイントが、「青い帽子についているダイヤモンドを回すことで、モノや動物の"精"が生きる世界へとその場が変わる」という点。

この"精"はそれぞれのモノや動物を擬人化したものだと考えたいただくと一番わかりやすいかと思います。

 

そんなモノと動物たちは、「人間が青い鳥を見つけたら死んでしまう」と伝えられます。

そして、イヌを除いたモノと動物たちはなんとかチルチルとミチルが青い鳥を手に入れないようにあの手この手を尽くします。

 

動物やモノを擬人化し、その動物たちが人間に従わない(反旗を翻す)というのは、ジョージ・オーウェルの『動物農場』のような世界観ですね!

もちろん『青い鳥』はオーウェルの『動物農場』とは別の"毛色"のお話ですが。笑

 

 

 

 

作中では、ダイヤモンドを回すことで現れる世界を本当の世界と呼んでいます。

 

「本当の世界」では、チルチルの質素な家がとても素晴らしい家具や装飾品で飾られており、チルチルは宝石のようだ、と妖女に言います。

この時妖女が放ったセリフが、

石はどれでも同じだよ。どの石もみんな宝石だよ。だが人間は、その中のほんの少しだけが宝石だと思っているんだよ。

というもの。

 

今の人間は物事の本質が見えていない。モノや動物にだって意思や思いがある。

どんなものだって美しく、素晴らしいんだ。

ということを暗に言っていますよね!

 

冒頭の"妖女"が言ったセリフでしたので、最初はチルチルとミチルを騙そうと綺麗事を言っているのかと思いましたが、結局妖女は最後まで、チルチルとミチルをサポートします。

"妖女"が味方のお話はそうそうないので、その点レアな作品です。

 

ちなみに妖女は、本当の世界では「美しい若い女」です。

もしかしたらここには、人を見かけで判断するものじゃあないという教訓が込められているのかもしれませんね!

 

思い出の国

チルチルとミチルは、「思い出の国」で死んだはずのおじいさんとおばあさん、そして弟と妹たちと出会います。

内容は省きますが(実際に読んでみてください!)、この章には、思い出の中にさえあれば誰とだっていつでも会える。というメッセージが込められていました。

 

 また、「思い出の国」の住人は生きていたときより生き生きと明るくなっており、
次幕「墓地」でダイヤモンドを回すと、「光溢れるおとぎ話に出てくるような花園」になるのです。

特に「墓地」の描き方は印象的で、メーテルリンクは死後の世界に愛してかなりプラスの印象を抱いているようにも思いました。

 

で、調べてみると、この『青い鳥』の作品の主題は「死と生命の意味」なんだそう。

なるほど。

「死」については「思い出の国」や「墓地」で描き、「生命」については「本当の世界」全体で描いている。

 

かなり深い作品なのですね。。

 

実は、『青い鳥』は何かを感じようとして読まないと、ただの劇になりかねない気がするというのは読み終わって感じていました。

 

『星の王子さま』ほどわかりやすく表現されてはいない。

「何かを伝える」という点だけにフォーカスすると、少し伝わりにくく、深読みが必要かもしれません。

(グラフの「感じるもの」の評価が"4"の理由です。)

 

こうなると、"童話"はどう書かれているのかちょっと気になりますね。

結構大人向けな内容かもしれないぞ。笑

 

 

👇『星の王子まさ』の感想はこちら!👇

www.tabirou.work

 

 

幸福の花園

「幸福の花園」はその名の通り、「幸せ」が溢れる光り輝く場所です。

本来、ダイヤモンドを回さなくてはそこに住む住民("精"たち)は見ることができません。

しかしこの「幸福の花園」では、ダイヤモンドを回さなくても人間が唯一見ることができる幸福が存在しています。

それが「一番ふとりかえった幸福」たち。

「一番ふとりかえった幸福」は、「お金持である幸福」「地所持であるである幸福」「虚栄に満ち足りた幸福」「かわかないのに飲む幸福」「ひもじくないのに食べる幸福」「なにもしらない幸福」「もののわからない幸福」「なにもしない幸福」「眠すぎる幸福」「太った大笑い」の総称。

そして彼らは、ダイヤモンドを回して「本当の世界」にすると、あなどりやのろい、ののしりとともに「不幸」へと入っていってしまいます。

 

ここでは2つのメッセージを感じました。

まず、「本当の世界」じゃないのに見えるということ。

これは「偽り」であることを表しています。

う〜ん。。「偽り」じゃちょっと違う気もする。

とりあえず、この「幸福」に関してのみ言うと、目に見える幸福は「本当の幸福じゃない」ということですよね!

そして、人間はそんな"本当じゃない"、"偽りの"幸福しか見えていないという皮肉めいた表現になっていると感じます。

これは、、耳が痛いですね〜。。

 

これに加えたいのが、"光"のこのセリフ。

ダイヤモンドの力が花園の隅々に行きわたるにつれて、今にもっといろいろなものが見えてきますよ。みんなが考えているよりずっとたくさんの「幸福」が世の中にはあるにに、たいていの人はそれを見つけないのですよ。

そして、"幸福たち"のセリフ。

ぼくたちはいつだってあなたのまわりにいるのですよ。そして、あなたといっしょに食べたり、飲んだり、目をさましたり、息をしたりして暮らしているんですよ。

もうこのままで意味は通じますよね!

たまにこういうストレートな表現をしてくれます。笑

 

2つ目は、「幸福の花園」のなかに「不幸」もあるということ

幸福の中に常に不幸は潜んでいる」という教訓のように感じました。

うまくいっているときほど用心することとよく言いますが、メーテルリンクも同じことを言いたいのではないでしょうか。

 

子供の幸福

「幸福の花園」にいる幸福の1つが、「子供の幸福」です。

「子供の幸福」は、この世でも天国でも、いつも一番美しいものに装われます。そして、貧乏もお金持ちも区別がないのだと言います。

これもストレートな部類。

本当にそう思います。

子供の笑顔や無邪気さこそ、この世界で一番"尊い"ものなのでしょう。。

 

大きな喜び

「幸福の花園」の中で特に大切なのは「大きな喜び」と呼ばれる「喜び」たち。

「大きな喜び」は、「正義である喜び」「善良である喜び」「仕事を仕上げた喜び」「ものを考える喜び」「ものがわかる喜び」「美しいものを見る喜び」「ものを愛する喜び」「母の愛の喜び」の総称です。

 

中でも取り上げたいのが、母の愛の喜びです。

「母の愛の喜び」はこの世で一番純粋な喜びで、子供が笑い、母を愛するほどより若く、美しく輝きます

 

メーテルリンクのメッセージはここにも。

母を愛することこそ、最も大切なことだ。ということですね。

これは「生命」のテーマの根幹かもしれません。

誰もが、産まれてくるのは母から。

その母には最大の愛情と敬意を持たなければいけない。

とても学びになりますね。。!

 

 

 

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メーテルリンク・『青い鳥』のまとめ

ということで、ここまで僕の解釈にはなりますが、『青い鳥』で読み取ったことをご紹介してきました。

 

物語の終わりはあえて言わないでおきます!

 

その上で書いてしまいますが(笑)、結局のところ、「青い鳥」は「幸運の証」のことなのですね。

青い鳥は、持ち帰る頃には死んでしまったり色が変わってしまいます。

それでいて、チルチルとミチルの家にいた鳥は青くなっています(これは半分ネタバレ笑)。

遠くにあるようで意外と近くにある。気まぐれに飛んでいき、またきっと戻ってきてくれる。 

そんな「青い鳥」こそが「幸せ」なんだ、ということですね!

 

このお話のテーマは、「死と生命の意味」だというのは前述しましたが、その両者を兼ねて、「幸せとは」というテーマだとも言えますね。

 

幸せの青い鳥。

皆さんも、探してみてくださいね^ ^

 

 

*1:<評価内容>
おもしろさ:純粋にこのストーリーを楽しめるか。

構成:テンポや伏線回収、表現方法など。

世界観:設定や背景などの斬新さなどを考慮。

キャラクター:キャラクターの魅力や各キャラの惹き立たせ方など。

読みやすさ:本に書かれた世界をイメージしやすいかどうか。

感じるもの:物語でありながらメッセージ性や読み手が得るものがあれば評価。